天使のためいき ぶどうの涙
ゆきのまち通信(2014年7月号)
センスアップ ゆきぐに暮らし 金澤
早川由紀 文・写真 (ライフコーディネーター)
風を纏う
風を纏う
幼いころ育った祖母の家では
夏になると部屋の仕切りが
簀戸とすだれに替わった
真夏の昼下がりでも たたみはひんやり
庭の緑が すだれ越しにちらちら輝いた
祖母の和服は紗や絽や羅の薄物になり
祖父のお出かけ着はシャリシャリ音がした
「能登上布」と教えてもらった
あれから時は流れ
空色の夏ストールに出会った
たった一軒 伝統を守る織元の能登上布
風を纏って颯爽と歩き出す
月刊(奇数月1日発行)「ゆきのまち通信」企画集団ぷりずむ
トラックバック(0)
トラックバックURL: http://www.wakonn.jp/cgi-bin/mt/mt-tb.cgi/49